今回の「メタルのうん(Metallic Unknown)」は元レインボーのVo.グラハム・ボネットにインギー・ヴァイが在籍していた伝説のバンド【Alcatrazz/アルカトラス】の特集です!今見ても色褪せない、強烈なギターサウンドとグラハムの存在感をたっぷりお楽しみ下さい。


インギーやヴァイが在籍していたバンド!【Alcatrazz/アルカトラス】




1983年にマイケル・シェンカーグループをクビになったグラハム・ボネット(Vo)を中心に結成されたヘヴィメタルバンド。バンド名の由来は脱獄不可能と言われたアメリカ・カルフォルニア州サンフランシスコ湾内に浮かぶ孤島「アルカドラズ」の刑務所から。

イングヴェイ・マルムスティーンとスティーヴ・ヴァイ、超絶技巧派の名ギタリストが在籍していた事で有名。グラハム・ボネットが唯一長く在籍しているバンドです。

『Jet To Jet.(Yngwie Malmsteen) Live』




若き無名だった頃のインギーを起用し、グラハムと共に制作したデビューアルバム『No Parole from Rock 'n' Roll』はビルボード・チャートで128位を記録。その後にリリースしたライブアルバムも売上を伸ばし、【Alcatrazz/アルカトラス】の存在はメタルファンの注目する存在に成長します。

Lost In Hollywood(Live/Yngwie Malmsteen)



ところが1984年グラハムとの不仲(ライブ中にバレバレの喧嘩をすることもあった)が原因でインギーは脱退。フランク・ザッパバンドで活躍していたスティーヴ・ヴァイを起用。

・インギー時代の曲『Jet To Jet.』をライブでカヴァーするヴァイ


まったくスタイルの違うギタリストでしたが、タッピングを活用するヴァイのプレイはライブからさらにバンドの名前を有名にしました。しかしこの事がボーカリストのグラハム・ボネット以上にギタリストが魅力のバンドになった決定打だったのかも知れません。

ヴァイを迎えてリリースした2ndアルバムのPV『God Blessed Video (1985)』


1985年にヴァイを迎えての2ndAlbum『Disturbing the Peace』をリリース。ヴァイが有名になった現在では名盤と言われる作品ですが、プロモビデオがMTVに相手にされなかったりバンドの運営は理想的ではなかったようです。

そしてスティーヴ・ヴァイはヴァン・ヘイレンを脱退したばかりの、デビッド・リー・ロスバンドに誘われ脱退。その後ギタリストにダニージョンソンを迎えましたが、1986年リリースの3rdアルバム『Dangerous Games』を最後に解散。

現在のギタリスト「Joe Stump」の弾く『JET TO JET (2019)』


その後2007年~2008年にフェスライブ中心に復帰、2014年まで不定期の活動を継続します。2017年にはなんと日本で一夜限りのライブで復活。

2019年2月にはグラハムが完全復帰して活動を宣言、34年ぶりのニューアルバム『Born Innocent』を2020年7月31日にリリース。クリス・インペリテリの参加、スティーヴ・ヴァイも楽曲提供している豪華な1枚でした。



名ギタリスト2人を輩出した【Alcatrazz/アルカトラス】、時期が違えばもっと順調な活動ができたのではと思いますが・・・。なにしろメインフロントマンVoであり、リーダーの「グラハム・ボネット」がブッ飛び過ぎてます。


そして34年の時を経て復活した【Alcatrazz/アルカトラス】でしたが、2021年に分裂という事態に陥っています。グラハム・ボネット以外のメンバー4人が、RAINBOW、YNGWIE MALMSTEENバンド、MICHAEL SCHENKER FESTなどで活動していた(Vo.)ドゥギー・ホワイトを迎えて、活動すると発表。

facebookやオフィシャルホームページは、グラハム・ボネット抜きの【Alcatrazz/アルカトラス】となっており、完全にボネットがNTRれた状態でした。

現在のボネット抜き【Alcatrazz/アルカトラス】リリース曲『Sword of Deliverance』

バンドは(Vo.)ドゥギー・ホワイトを迎えたニューアルバム『V』を2021年10月にリリース予定。正当な5枚目のスタジオアルバムとしています。
対してグラハム・ボネットは新たなメンバー・ラインナップで活動を継続すると発表。facebookなどでは【Graham Bonnet & Alcatrazz】と表記されており、ページも不明になっています。


【Alcatrazz/アルカトラス】
Facebook(ボネット抜き)



Graham Bonnet – lead vocals (1983–1987・2006–2014・2017・2019~2021?)


まずこの人がヘヴィメタルの枠からズレまくってる。本来AORとかR&B系で活動すべきシンガーなのでしょう。

長髪、革ジャンが嫌いでスーツ、アロハシャツを着用。だがスーツでも靴は常にコンバース。


レインボー時代でも短髪オールバックに、白いスーツで登場していた。突然5分刈りにし、リッチーブラックモアにギターで殴られたというエピソードまであります。

数々の名ギタリストと競演して、決別していますがその理由が秀逸!

(レインボー時代)リッチーブラックモア
→友達であるコージーパウエル(Dr)が脱退して、新Voのジョーリンターナーと天秤が嫌で脱退。

(MSG)マイケルシェンカー→グラハムのアルコール異常摂取で解雇。

(アルカトラス時代)イングヴェイ・マルムスティーン
→ギターソロ後に勝手にアンプからジャックを抜きインギーに投げ飛ばされる
など脱退の原因に、明らかにグラハムに起因する確執・対立が原因です。

現在もバンドからはじき出された状況のようですが、やはり何かしらやらかした感が拭えませんね。それでこそ、グラハム・ボネット!!

■現在のメンバー
Ky)Jimmy Waldo – keyboards, synthesizers, keytar, piano, backing vocals (1983–1987, 2017, 2019–)
Ba)Gary Shea – bass, backing vocals (1983–1987, 2017, 2020–)
Dr)Mark Benquechea – drums ( 2017, 2019ー)
G)Joe Stump – guitars ( 2019–)
Exorcism・Raven Lord・HolyHellなどのバンドに在籍していた。ソロプロジェクトでも活動中。バリバリインギー直系のギタリスト、バンドから羽ばたくギタリストとなるのか!?

Vo)Doogie White/ドゥギー・ホワイト (2021~)
RAINBOW、YNGWIE MALMSTEENバンド、MICHAEL SCHENKER FESTなどに在籍していたボーカリスト。

■過去在籍の印象的なメンバー
Yngwie Malmsteen/イングヴェイ・マルムスティーン – guitars (1983–1984)


説明不要のネオクラシカル系始祖・スーパーギタリスト。グラハムとの不仲を理由に脱退。その後はソロバンド「RisingForce」を率い、速弾き時代のヒーローとなった。

Steve Vai – guitars, backing vocals (1984–1986)

レインボー時代の名曲『Since You've Been Gone (with Steve Vai)』


「スターだったインギーの穴を埋められるのか?」というファンの心配をよそに、インギー時代のソロなども巧みなタッピングなどで見事に埋めた。ご存知の通り、速弾き時代が過ぎても一線級で活躍するスーパーギタリスト。

Danny Johnson - guitars, backing vocals (1986-1987)
ヴァイの後に加入。ラストアルバム『Dangerous Games (1986)』のギタリスト

Howie Simon(2006-2014)
2007年来日ライブのギタリスト

AlbumDiscography



【Alcatrazz/アルカトラス】のアルバムはSpotifyで配信中!無料リスニングできます。


各アルバムタイトルはYoutubeプレイリストにリンクしています。チョイ聴き・チェックにご利用下さい。(2020年4月更新・確認)

【Alcatrazz/アルカトラス】のインギー参加1st・ヴァイ参加の2ndはどちらも掛け値なしの名盤!どちらもギター好きにはたまらない、ソロ時代とは違う味を楽します。



1985)Disturbing the Peace

1986)Dangerous Games   


2021)7月15日『V』

収録予定曲
01. Guardian Angel
02. Nightwatch
03. Sword Of Deliverance
04. Turn Of The Wheel

05. Blackheart
06. Grace Of God
07. Return To Nevermore
08. Target
09. Maybe Tomorrow
10. House Of Lies
11. Alice's Eyes
12. Dark Day For My Soul

■Live Album

1984)Live Sentence
インギー時代のライブアルバム

Live '83
ヴァイ在籍時のライブ。インギー曲やカヴァーも多く、超絶なタッピングでこなすヴァイのギターが凄まじい。


NO PAROLE FROM ROCK'N'ROLL: EXPANDED EDITION

1984年1月28日、東京・中野サンプラザでのパフォーマンスを収録したインギー在籍時アルカトラスのライヴ。レインボー時代の名曲「オール・ナイト・ロング」「シンス・ユーヴ・ビーン・ゴーン」、MSG時代の「デザート・ソング」など『ライヴ・センテンス』には未収録の5曲も収録。

ファンにはご存知だが、インギーはリッチー・ブラックモアの熱心な信者。愛の詰まったカヴァーソロが聴き応え抜群です。

2010)Disturbing the Peace Tour Live in Japan 1984.10.10
2017)Parole Denied - Tokyo 2017
一夜限りの復活来日ライブ


■企画盤
(2020)EXPLOSIVE!! -studio jam
グラハム・ボネットと「ANTHEM」によるセッションアルバム『EXPLOSIVE!! -studio jam』

ANTHEM feat. Graham Bonnet『EXPLOSIVE!! -studio jam-』ワードレコーズ・ダイレクト限定 9月7日発売決定!! 伝説的シンガー...

アンセムさんの投稿 2020年5月27日水曜日

500枚限定でDVD・特性Tシャツ・サインカード入りの超豪華版です。

DVD収録予定曲「ANTHEM feat Graham Bonnet/ CRYIN`HEART」

LiveSelection

ここでインギーことイングヴェイ・マルムスティーン、スティーヴ・ヴァイが在籍していた珠玉のアルカトラズライブをご紹介します!

注目すべきはギターですが、グラハムのズレっぷりもお楽しみ下さい。まるでバラエティ番組の司会者のようなファッションで現れたり、スーツの足元はコンバースなど見どころが豊富です。

Metallic Live 1984 (w/ Yngwie Malmsteen)




SetList
1. Too Young to Die, Too Drunk to Live
2. Hiroshima Mon Amour    
3. Night Games
4. Big Foot
5. Island in the Sun
6. Kree Nakoorie
7. Guitar Solo
8. Since You Been Gone
9. Suffer Me
10. Desert Song
11. Evil Eye
12. All Night Long
13. Lost in Hollywood
14. Encore


Power Live 1985 @Japan(w/steve Vai) 




SetList
Breaking the Heart of the City
Jet to Jet
Skyfire
Sons and Lovers
Hiroshima Mon Amour
God Blessed Video
Will You Be Home Tonight
Kree Nakoorie
Since You've Been Gone (Russ Ballard cover)
Painted Lover
Suffer Me
Jack the Ripper
Too Young to Die, Too Drunk to Live
Night Games
All Night Long (Rainbow cover) 


Live at Shibuya O-EAST, Tokyo 2007 (G.)Howie Simon




SetList
01. Eyes Of The World - 00:00:30
02. Too Young To Die, Too Drunk To Live - 00:07:18
03. God Blessed Video - 00:12:46
04. Night Games - 00:16:58
05. Guitar Solo - 00:20:29
06. Big Foot - 00:21:30
07. Jet To Jet - 00:25:13
08. Kree Nakoorie - 00:30:13
09. Hiroshima Mon Amour - 00:34:28
10. Will You Be Home Tonight - 00:39:05
11. Island In The Sun - 00:45:32
12. Desert Song - 00:50:12
13. Drum Solo - 00:53:30
14. Desert Song (Reprise) - 00:56:02
15. All Night Long - 00:59:57
16. Since You’ve Been Gone - 01:08:17
17. Lost In Hollywood - 01:12:07


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